メルセデスAMGの2台がフロントロウを占め、3番手にウイリアムズのバルテリ・ボッタス。なんと日本GPから3戦連続で、予選後会見はこのメンバーだということになります。

 今回のアメリカGP、フリー走行〜予選までを見てみると、メルセデスAMGとウイリアムズが、パフォーマンス面で抜きん出ている感があります。とはいえ、ウイリアムズがメルセデスAMGに勝つのは難しいでしょう。ポールのニコ・ロズベルグとボッタスの予選タイム差は約1秒、ハミルトンもボッタスより約0.5秒速いタイムを記録しています。このタイム差を埋めるのは、そう簡単ではないでしょう。

 この状況については、ボッタス自身も「彼らについていくのは難しい」と公式コメントで認めています。しかし、「トラブルがあった時にはそれを利用したい」と、一瞬の隙を見逃さない構えです。確かにメルセデスのルイス・ハミルトンにはブレーキにトラブルの傾向があります。これがボッタスにとってのチャンスとなるかもしれません。

 健闘したのは予選5位のダニエル・リカルド(レッドブル)だと思います。本来のパフォーマンス面で言えば、レッドブルはフェラーリやマクラーレンと同等だと思われます。しかし、フェラーリがウイリアムズのフェリペ・マッサから0.4秒遅れたのに対し、わずか0.04秒差に迫りました。タイヤのデグラデーション面では、ウイリアムズよりもレッドブルが勝っていると思われるので、戦略面を上手くすれば、リカルドがマッサの前に出ることも可能だと思います。

 その戦略面ですが、確かに今回は非常に難しくなりそうです。今回持ち込まれたタイヤはミディアムとソフト、両者のタイム差は0.8〜1.5秒程度となっています。また、デグラデーションはチームによって違いますが、ソフトでは1周あたり0.1〜0.3秒、ミディアムはほぼゼロに等しいと思われます。つまり、10周前後でミディアムタイヤ装着車の方が速くなる計算です。ピレリは、3ストップ(ソフト→ソフト→ソフト→ミディアム)が計算上は一番速いものの、トラフィックに阻まれる可能性があるため、2ストップ(ソフト→ミディアム→ミディアム)を選ぶドライバーが多いと予想しています。ただ、私も計算してみたのですが、タイヤの摩耗さえ大丈夫であれば、昨年同様1ストップ(19周目でソフト→ミディアムに交換/昨年は多くのマシンが1ストップ戦略を採用した)も可能であると考えます。

 さて、話を元に戻しましょう。リカルドの後ろに続くのは、フェラーリのフェルナンド・アロンソ、マクラーレンのジェンソン・バトンとケビン・マグヌッセン、そしてフェラーリのキミ・ライコネンの4人。タイヤへの影響はマクラーレンの方が若干厳しいように思われますが、マグヌッセンは戦略を他と変えて戦うことを示唆していて、これがどんな結果をもたらすか、注目したいところです。なお、バトンはギヤボックス交換の影響で、5グリッド降格のペナルティを受けます。

 さらに後方に目を転じてみましょう。ザウバーのエイドリアン・スーティルが大健闘の予選10位となりましたが、ロングランのペースでは、後方のフォースインディアやトロロッソの方が断然速く、ポジションを守り切るのは非常に難しいと思われます。中でも予選アタックが不調に終わったトロロッソは、ロングランのペースが非常に良く、決勝で巻き返してくることが予想されます。フォースインディアも悪くありませんが、ソフトタイヤのデグラデーションはちょっと大きい印象です。上昇傾向にあるロータスも、目が離せない存在です。その他、パワーユニット交換でピットレーンスタートとなるレッドブルのセバスチャン・ベッテルが最後方から追い上げてくることでしょう。

 逃げるマシンと追い上げるマシンが混在するアメリカGP。先頭の2台は圧倒的に速いですが、その後方は何か起きるか分かりません。稀に見る好レースととなるかも……。もちろん、ハミルトンとロズベルグのチャンピオン争いにも注目でございます。時差の影響で日本からの観戦は非常に困難ですが、月曜日もお休みですから、ぜひ生中継でご覧下さい。レーススタートは日本時間の本日29時予定です。

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